日本パーマネントウェーブ液工業組合は6月4日、第61回通常総会を開催した。総会では、令和7年度事業報告、同年度決算報告ならびに監査報告、令和8年度事業計画案、同年度予算案、役員改選について審議し、いずれも原案通り承認された。

冒頭、田尾大介理事長が挨拶。コロナ禍以降、パーマ関連需要が上昇基調にある一方、国際情勢や経済環境の不確実性、原材料・エネルギー価格の高止まりなどにより、市場環境はなお予断を許さないとの認識を示した。その上で、創立60周年の節目を迎える中、組合として安全性と適正使用の確保を基盤に、会員企業の事業活動と業界全体の持続的発展を支える取り組みを進める方針を強調した。

令和7年度の主な活動としては、日本ヘアカラー工業会と共同で、パーマ剤・染毛剤に関わる添加物リストの統合・拡充に取り組んだ。統合拡充後のリストは厚生労働省に提出しており、今年度中に課長通知が発出される見込みである。これにより、製品開発の自由度向上と市場活性化につなげる考えだ。

また、新たな取り組みとして、会員企業の技術担当者を対象に、研修および情報・意見交換を目的とした特定業務担当者交流会議を開催。初年度は研究開発業務と特許業務の担当者を対象に、実務担当者によるセミナーとディスカッションを実施。企業の枠を超えた交流や情報交換ができたとして、参加者から高い評価を得たという。

薬事関連では、11月に薬事説明会をハイブリッド形式で開催。講演では、広告に関する景品表示法や広告適正基準における留意点、ステルスマーケティング規制、薬事行政の最新動向などを取り上げ、130人以上が参加した。会員向け実務勉強会としては、薬事業務初心者向け基礎セミナーを動画配信し、新たに「直接の容器等への表示」に関するコンテンツも追加。技術委員会では、パーマ剤に関する安全性情報や副作用情報の収集・評価も継続しており、令和7年度は国内で特筆すべき懸念情報は確認されなかったとの報告がなされた。

令和8年度の事業計画では、パーマ剤を取り巻く制度動向への対応、安全性確保、正確な情報・知識の普及、関連諸団体との連携強化を重点に掲げる。具体的には、医薬部外品原料規格検討連絡会議等への参画、承認基準や申請関連の見直しへの対応、安全性情報の継続的な収集・評価、薬事説明会や会員向けセミナーの開催、機関誌「WAVE」の発行、パーマ剤市場に関する統計調査の実施などを進める。

役員改選では、選考委員会による指名推薦を経て、新役員候補が示され、拍手をもって承認された。新理事長および副理事長も、総会後に行われた新役員による理事会で選出。前年から引き続き、田尾理事長が任命された。

また、創立60周年記念講演会として、元プロ野球選手・監督の工藤公康氏が「未来を見据えた組織マネジメント〜実現のための思考と行動〜」をテーマに講演。さらに60周年記念式典も行われ、同組合は節目の年を機に、パーマ文化の発展と業界の持続的成長に向けた取り組みを一段と強化していく考えを示した。

月刊『国際商業』2026年08月号掲載