ランクアップは6月23日、東京・銀座の本社で、子育て社員を対象とした「社内リユースマーケット」第4弾を開催した。同イベントは、社員がサイズアウトした子ども服や靴、帽子、小物、育児用品、おもちゃなどを持ち寄り、必要とする社員が自由に持ち帰る取り組み。物価高により家計負担が増す中で、子育て社員を〝モノで支え合う〟生活サポート策として実施している。
会場には、開始直後からママ・パパ社員が集まり、子ども服やおもちゃを手に取りながら、サイズ感や使い方について自然に会話を交わす姿が見られた。社員からは「待ってました、という感じです。出品する側も、この日のために捨てずに取っておいています」との声もあり、社内イベントとして定着している様子がうかがえた。おもちゃについても、一度持ち帰って遊んだものが再びリユースマーケットに戻るなど、社員同士で循環させる仕組みが生まれているという。
ランクアップは、オリジナルブランド「マナラ」「アールオム」「アクナル」を展開する化粧品会社。社員の8割が女性で、その半数が子育てをしながら働く。育休・産休からの復職率は100%で、長時間労働の廃止や子育て社員を支える独自の福利厚生にも取り組んできた。2022年には、男女問わず子育てしながら働くことを理解・尊重し、周囲への罪悪感を感じずに働けるよう、社員育児憲章「6つの子育てランクアップ術」を制定している。
リユースマーケットは年2回開催しており、夏は衣替えやサイズアウトした衣類、冬はクリスマスプレゼントとしておもちゃや防寒着などが集まりやすい。岩崎裕美子社長は、継続の背景について「子育てしながら働く社員が多く、必要とされているから続いています。子ども服もおもちゃも、成長に合わせてすぐに使わなくなるものが多い。だからこそ、社員同士で回せることに意味があります」と説明する。
同社では、子連れ出社も日常的に認められている。子どもを連れてくる際に特別な申請は不要で、社員の隣の席で宿題をしたり、ゲームをしたりして過ごすこともある。岩崎社長は「預け先がない、学童に行きたがらないといったことは実際に起こります。だから、制度を先に作ったというより、社員の困りごとに合わせて会社を整え続けてきた形です」と話す。
また、今後については「子どもありきのイベントは、必要があれば増やしていきたい。ファミリーデーのような取り組みもやってみたい」(岩崎社長)と意気込む。家計負担の軽減、資源循環、社内コミュニケーションを同時にかなえる同イベントは、子育て社員が多い職場だからこそ生まれた、実効性の高い福利厚生の一つだ。★
月刊『国際商業』2026年08月号掲載






























