本稿の前編(国際商業2025年11月号)では、大麻草由来成分カンナビジオール(CBD)の作用メカニズム、歴史、効能効果、安全性および潜在リスクなどを論じた。後編では市場や産業界の動き、今後の展望と乗り越えるべき課題などに触れる。CBDのデメリットに向き合い、解決策を講じなければ、国内市場はもちろん、海外でのビジネスチャンスも日本企業は失いかねない。

法改正で進む業界の健全化

日本のCBD市場はここ数年で急速に成長している。矢野経済研究所の調査によれば、国内CBD製品市場規模(小売金額ベース)は19年に約47億円だったものが、21年には185億4100万円(前年比185.9%増)に達し、22年にはさらに約259億円(同139.9%増)に拡大している(https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/3013)。実際、国内ユーザー数は推定で約58万8000人に達するとされ、CBDはもはや一部マニア向けの嗜好品ではなく幅広い層が手にする健康支援アイテムとなりつつある。

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