化粧品開発にAIをフル活用

打ち明けられた悩みを解決する知略に長けた人を懐刀と呼ぶ。それを地で行く大阪企業がRAPiS(ラピス)だ。強みは商品企画からデザイン、生産はもちろん、倉庫管理、販売まで一気通貫で手掛けるワンストップサービスにある。AIを駆使した最適なサプライチェーン構築とマーケティング戦略の策定、処方やデザインの内製化により、コストを抑えて素早く商品を展開する。原材料高騰の慢性化、参入ブランド急増による競争激化の打開策を欲する化粧品メーカーにとって、ラピスは救世主のような存在。だから業績は2017年6月の創業から右肩上がりに上昇し、直近の年商は約12億円。「30億円までのロードマップは描けています」と松浦瑠莉社長は胸を張る。

ラピスのビジネスは、丁寧なヒアリングから始まる。取引先が望む商品の特徴や使用感、香り、容器などを詳細に把握。その上で独自のマーケティング調査を行うのだが、その精度に定評がある。同社の調査手法は、バズワードと購買状況のギャップを重視する。例えば、各種SNSや検索エンジンのデータから話題の美容ワードを抽出。それとECなどのPOSデータを掛け合わせ、消費者の興味・関心が強いのに、売れていない商品やカテゴリーを見つけ出す。販売状況が売れ始めなのか、天井なのか、それともピークアウト後なのか。それを判断する独自ロジックを持つのも、ラピスの競争力を支えている。

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