本気でグローバル市場で勝ちに行く――。コーセーの藤永あすかコスメデコルテ ブランドマネージャーが強い決意を示すのは、2025年9月16日発売の「コスメデコルテ ユース パワー エッセンス ローション」(1万6500円)が自信作だからだ。日本国内の予約数は、主力の美容液で大ヒット商品の「リポソーム アドバンスト リペアクリーム」を上回る勢い。グローバル市場では14の国と地域(中国、香港、台湾、韓国、シンガポール、タイ、マレーシア、英国、イタリア、フランス、スペイン、米国、カナダ、オーストラリア)に順次展開する。「コスメデコルテは日本を代表するプレステージブランドにする。まだ理想の姿から考えて5合目付近だと思います」と藤永ブランドマネージャーは攻めの戦略を打つ構えだ。
保湿ケアが重要視される日本市場では、肌にうるおいを与える〝化粧水〟は使用率の高いスキンケアカテゴリーの一つ。日常的に使用するアイテムだからこそ、消費者が化粧水に求める機能は多岐にわたる上、「忙しい朝や時間がない時に効率よくケアしたいから、スキンケアはシンプルステップがいい」「自分の肌質や肌悩みに合わせて取捨選択したいから、スキンケアを同じブランドでそろえなくても良い」といった声が多い。さまざまな効果を1本で実感できる多機能化粧水への需要が高まっている。
また、配合成分や効果効能を裏付けるエビデンスが商品選択の大きな決め手となっている。高価格帯の化粧水市場においては、最新の皮膚科学研究やブランド独自の成分などを取り入れさまざまな肌悩みにアプローチする高機能かつ多機能な商品が選ばれる傾向にある。
そこでコーセーは独自の皮膚科学研究の成果と製剤技術を生かした「ユース パワー エッセンス ローション」を発売。うるおい・乾燥小ジワ・くすみ・透明感・キメ・毛穴などのあらゆる肌悩みをケアし、明るくなめらかでハリと弾力に満ちた肌をかなえる高機能・多機能なエッセンスローションである。
秋田産白色玄米「淡雪こまち」を黒麴菌「ACT D1597」を用いて発酵・抽出した天然由来成分「黒麴発酵液(KUROKOJI®)」を独自開発し、キー成分として採用。470種以上のアミノ酸、ペプチド、ビタミンなどの豊富な成分を含んだ同成分を62%高濃度配合することで、肌本来の健やかさを保つ。また、黒大豆豆乳発酵液などの成分を組み合わせた複合成分「YOUTH POWER COMPLEX」を配合し、湧き上がるようなハリ・弾力に満ちた若々しい印象の肌をかなえる。
独自成分を角層深くに行き渡らせるため、コーセーが40年以上研究してきたリポソーム技術を水溶性成分の浸透をより一層高めたものへと深化させ、そのリポソームを含んだ「多重層バイオリポソーム®美容水」を37%配合。リポソームとは、たまねぎ状に幾重にも重なる生体組成成分リン脂質の層の中に美容成分を豊富に抱えた直径0.1〜0.3ミクロンの球状のマイクロカプセルのこと。「親水性多重層バイオリポソーム」はリン脂質の中でも親水性にすぐれたリゾリン脂質を組み込むことで、より安定的に化粧水に配合することが可能となった。
「コスメデコルテ ユース パワー エッセンス ローション」の発売によって、コスメデコルテの新時代が幕を開けるか。注目が集まっている。★
月刊『国際商業』2025年10月号掲載