新取引制度を冷静に受け止める
資生堂の新取引制度への反響が大きい。制度の内容は多岐にわたるが、専門店経営者の興味関心は協働取り組みへの報奨をアローワンスでの還元ではなく、商品掛け率に反映すること。来店回数や売上伸長率などを複雑に組み合わせた算出方法を店頭売り上げ規模に一本化したことにある。支払いサイト延長も実施されることから、専門店のキャッシュフローの安定化に寄与する内容だが、専門店経営者の受け止め方は千差万別である。
旧制度では、商品を売るほどアローワンスが乗り、店が潤った。逆に売り上げが伸び悩めば収入がガクッと急落した。それが新制度ではアローワンスの上限を抑制する代わりに、売り上げ減による影響を非常に少なくしている。世界中の化粧品ブランドが日本市場を狙い、美容トレンドの流行り廃りも目まぐるしい。専門店に売り上げ減の逆風が吹いても対応する資金と時間を稼げる新制度に対し、売り上げ規模が中堅以下の店には歓迎ムードが広がっている。
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