アース製薬の2025年12月期第2四半期業績は、売上高は前年同期比5.7%増の1026億6900万円、営業利益は26.0%増の135億5400万円、経常利益は20.4%増の136億5800万円、親会社株主に帰属する中間純利益は22.7%増の93億7600万円と増収増益となった。売り上げは、虫ケア用品の出荷が好調に推移したことに加え、契約件数や契約金額の増加に伴い総合環境衛生事業が伸長したことが増収に寄与した。利益面では、販管費は増加したものの増収に伴う売上総利益の増加により2桁増益となった。

事業別に見ると、家庭用品事業は、売上高は4.0%増の923億500万円、セグメント利益26.1%増の124億8000万円と増収大幅増益。虫ケア用品が5月中旬以降の気温上昇に伴い出荷が拡大したほか、口腔衛生用品や入浴剤は厳しい競争環境の中、出荷が堅調に進んだ。また、タイやマレーシアを中心に、海外売り上げが拡大したことも増収を後押しした。利益面では、虫ケア用品における価格改定効果の顕在化や、売上構成の変化などによる売上原価率の改善などが寄与した。

同事業の虫ケア用品部門では国内においては、シーズン序盤の天候不順の影響から市場は前年を下回る推移だったが、5月中旬以降の気温上昇を受けて復調。これに伴い、消費者の虫ケア用品に対する購買マインドも回復し、今春発売の新製品「はだまも」をはじめ、虫よけ剤、ゴキブリ用、不快害虫用などの出荷が順調に推移した。また、今期実施している価格改定について順調に成果として表れており、売り上げが伸長。海外においては、タイにおける市場シェアの拡大やマレーシアでの好調な出荷が成長に寄与した。これらの結果、部門売上高は3.1%増の473億9700万円となった。

日用品部門の売上高は1.0%減の334億500万円。そのうち口腔衛生用品分野においては、厳しい競争環境の中、「モンダミン」シリーズや歯科医専売品の順調な出荷により、売上高は2.7%増の40億2500万円となった。入浴剤分野は、市場が前年を上回る中、「きき湯」「温泡」「いい湯旅立ち」、高付加価値商品群の中性重炭酸入浴剤「BARTH」が堅調に推移し、売上高は0.1%増の112億7200万円の横ばいだった。その他日用品分野においては、猛暑対策を目的としたシャツミストやネッククーラーなどの冷却剤などの売り上げが伸長した一方、消臭芳香剤や衣類用防虫剤の出荷が前年を下回り、売上高は2.4%減の181億600万円だった。

園芸用品部門は、園芸用虫ケア用品や除草剤、ガーデニング用の培養土を中心に売上が好調に推移。また、今年2月に連結子会社化したプロトリーフの売り上げが寄与し、部門売上高は87.9%増の52億6900万円となった。

ペット用品・その他部門は、ペット用虫ケア用品の売り上げは前年を下回ったものの、ケア用品や機能性フードの売り上げが伸長。その他分野においては、MA-Tや清涼飲料水「アースコロイダルシリカ」などの売り上げが堅調に推移した。その結果、売上高は0.6%増の62億3300万円と横ばいを維持した。

総合環境衛生事業は、年間契約件数の増加により売上高は6.4%増の168億8900万円、セグメント利益は12.7%減の8億8700万円の増収減益だった。

25年12月期通期業績は、売り上げで30億円、営業利益、経常利益でそれぞれ15億円、親会社株主に帰属する当期純利益で10億円、上方修正。売上高は5.2%増の1780億円、営業利益24.5%増の80億円、経常利益16.8%増の86億円、親会社株主に帰属する当期純利益52.5%増の53億円を見込む。