アース製薬の2022年12月期通期業績は、売上高1523億3900万円、営業利益74億3400万円、経常利益81億3300万円、親会社株主に帰属する当期純利益53億300万円だった。期首より「収益認識に関する会計基準」等を適用。会計基準変更の影響を除く前年比は、売上高2.6%増、営業利益14.5%減、経常利益13.6%減、税金等調整前当期純利益は11.1%減と実質増収減益となった。

事業別にみると、家庭用品事業は売上高は1364億8600万円、セグメント利益は59億900万円だった。そのうち主力の虫ケア部門は、国内では出荷最盛期の5~6月前半にかけて低気温で推移したことや断続的に天候不順が続いたことにより主力カテゴリーのハエ・蚊用、ゴキブリ製品の売り上げが減少した。海外においては経済回復が進むタイ、ベトナムなどのASEANで増収を確保。その結果、部門売上高は593億6800万円となった。

日用品部門は、洗口液「モンダミン」の伸長、入浴剤分野における「きき湯」「日本の名湯」「あわっぴー」の好調、消臭芳香剤「スッキーリ!」シリーズ、掃除用品「らくハピ」シリーズが売り上げに貢献したことなどで部門売上高は682億7500万円となった。

ペット用品・その他部門は、ペット飼育頭数の増加などが好影響となりタオル・クリーナーなどのペットケア用品が伸長したことなどで部門売上高は88億4300万円となった。

総合環境衛生事業は、原価率の上昇や人財への積極投資に伴う人件費増があった一方で、年間契約件数の増加により、売上高279億7300万円、セグメント利益14億3000万円となった。

23年12月期通期業績は、売上高5.0%増の1600億円、営業利益7.6%増の80億円、経常利益2.0%増の83億円、親会社株主に帰属する当期純利益は1.8%増の54億円と増収増益を見通す。