マンダムは、短報論文「パーマ処理なしでパーマスタイルを実現する整髪料の開発」が、第26回日本化粧品技術者会(SCCJ)優秀論文表彰において「奨励賞」を受賞し、2025年5月13日に開催された第65回日本化粧品技術者会総会にて発表・表彰された。第26回SCCJ優秀論文表彰は24年にSCCJ誌に掲載された原著(研究の完全な報告書であり詳細な情報が含まれる)13報、短報(原著よりも簡潔で速報性に重点を置いた論文)5報の中から選出されたものであり、奨励賞は今後の発展が期待できる研究内容に贈られる賞である。
受賞論文タイトルは「パーマ処理なしでパーマスタイルを実現する整髪料の開発」、著者(受賞者)はマンダムの高嶋快土氏、中川淳史氏。
研究開発概要は以下の通りだ。
パーマスタイルに魅力を感じる人は多く存在するが、「いきなりの施術は不安」、「一日だけイメージチェンジをしたい」といった欲求も存在する。同研究では、パーマ処理を⾏うことなくパーマ風のヘアスタイルが実現できる新たな整髪剤の開発に取り組んだ。ロウ類と泡を組み合わせることで毛髪を針金のように自在に成形・固定できる性質と、粘着性および均一な塗布性を併せ持つ泡状エアゾール製剤技術を確立した。毛髪を固めることなく、髪表面に微細な凹凸構造が形成され、毛髪同士を強く引っ掛けることでカール状態が保持されることを確認した。さらに、毛髪のくし通り試験においても高い引っ掛かり性が見られ、これらの特性がパーマ風スタイルの実現に寄与していることが示唆された。
同技術は既に同社の発売済みの商品に応用されている。同社は今後も新たな価値提案ができるヘアスタイリング技術の研究開発に取り組んでいくとしている。