佐藤久美子(さとう・くみこ)

1996年から化粧品輸入ビジネスに従事。「スイスライン」「ユイルエボーム」といったブランドを日本市場に導入。エコサート認証コスメとの出会いをきっかけにオーガニックコスメのセレクトショップ「オーガニックマーケット」をオープン。1999年よりSLJ代表取締役。

価格で張り合えるオーガニックの登場

一気に日差しが強くなってきた。新緑が目にまぶしい中、夏日が続く東京。今年の夏も猛暑か、と思わせる兆しに少々げんなりする。今や紫外線ケアは季節を問わなくなり、UV関連商品の販売チャネルへの提案は、年明けすぐに始まる。欧米のUV製品はまるで決まりごとのようにオレンジ色のパッケージばかりで、店舗を見渡しオレンジ色が広がる辺りを目がければ、そこが多くのブランドが並ぶUV製品コーナーだ。クリーンビューティーでも同様で、ナチュラル、オーガニックでもこのカテゴリーはオレンジのUV製品の品ぞろえが増えてきているが、価格はまだ高めの印象だ。というのも、最近、値頃感のあるオーガニック、クリーンビューティーブランドをあちこちで見かけるようになったからだ。

欧米のみならず、日本のセルフチャネルに、オーガニック認証のある商材がラインアップされているのを目にすると、隔世の感があり、感慨深い。つい先日はコンビニエンスストアで、クリーンビューティー感たっぷりのプチプラコスメを見つけ、ますます勢いを感じるKビューティーは、エコサートやコスメビオの認証があるブランド、ヴィーガンをうたうブランドが次々と進出、そしてそのどれもがリーズナブルだ。じわじわではあるが、オーガニック、クリーンビューティーが浸透してきているのは、この手に取りやすい価格帯の登場が大きく寄与しているに違いない。オーガニック原料は希少である、大量生産ができない、手間がかかる、だから=「オーガニックは高い」とされていた時代では、もはやない。

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