品質への不信感により市場形成が加速
東京都目黒区の食品スーパーがレジ横にペット用フレッシュフード(冷凍ミール)を置いたところ、想定外にヒットしたという。市場は前年比約100%の伸長率で推移しているのだが、その背景にはペットフードの品質への不信感がある。フレッシュフードとは、人が口に入れる食材で、素材の風味を生かしたまま作ったものを指す。法律上、飼料扱いのペットフードは、人用の食品とは製造基準が全く違う。一般的に人が食べない部位を用いる可能性もあり、安全・安心を求める飼い主がフレッシュフードを強く支持しているわけだ。
低品質のペットフードを避けるために、手作りの食事をペットに与える飼い主もいるが、手間も多い。しかし、手作りの食事と一般的なペットフードとの比較で寿命に約3年の差が生まれたという調査結果を見れば、家族同様の存在であるペットには美味しくて健康的な食事を摂らせたい意欲は高まる。そこで脚光を浴びたのが少ない手間で人同等の食事を与えられるフレッシュフードだった。ニーズ顕在化の結果、EC一辺倒だった販路は徐々に広がり、今ではペット専門店に加え、ホームセンターや食品スーパー、ドラッグストアなど身近な売り場でも手に入るようになり、市場が活性化している。
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