ユニ・チャームは、女性のウェルネスケアブランド「ソフィ」において、「妊活」に関する正しい知識を学べる機会を提供することで、社会全体の理解を深めることを目指す「妊活の選択肢を、もっと。」プロジェクトを、2025年4月7日から本格始動。4月21日にはそのキーコンテンツとなる「知ることから、はじめる。みんなの妊活研修」の第1弾を、汐留浜離宮ビルにおいてパナソニックコネクト社と共同で開催した。

妊活についてオープンに話し合える社会づくりを目指す

会の冒頭、パナソニックコネクトの西川岳志代表取締役があいさつに立ち、文化、組織能力、戦略を企業競争力の源泉と位置付け、その中で文化が変わらなければ組織能力や戦略を最大限発揮することができないとし、その文化を醸成するために風土改革、ビジネス改革、事業立地改革という3階層で事業改革を進めていることを説明。その土台となる風土改革においてDEI(ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン)が重要な位置付けにあることを示した。そのDEIは、人権の尊重と企業競争力を2本柱とし、特に人権の尊重、つまり誰もが平等に過ごせることができなければ多様な改革が進められないことを強調した。

今回のテーマである妊活に関しても経営層を含め理解を深める取り組みを進めてきたが「ユニ・チャームさまの妊活研修を受講することで、当事者の問題で終わらせず職場全体でサポートできるよう、意識向上につなげてほしい」と語った。

続いて、ユニ・チャーム グローバルフェニミンケアマーケティング本部の村上真菜氏が「妊活の選択肢を、もっと。」プロジェクトの実施背景や妊活アプリ「ソフィBe」、不妊治療の費用も保障する「ソフィ おまもり保険 女性向け医療サポート」といったサービスを紹介した。

「妊活」においては、「正しい情報を得る機会が限られている」「情報を得るタイミングが遅れる」「知識がある人が限られる」など、多くの課題が残っている。ユニ・チャームが実施した調査では、妊活経験者の約2人に1人が「妊活について知る機会が不足していた」と回答。さらに、理想的な妊活情報の取得年齢(平均24.9歳)と、実際の妊活開始年齢(平均30.1歳)との間には約5年のギャップがあり、妊活経験者の56.6%が「もっと早く妊活を始めたかった」と感じていることが分かった。特に男性は、「妊活」に関する情報を「パートナーから知る」という実態も判明。これらを受け「ソフィ」が提供するのが「妊活の選択肢を、もっと。」プロジェクト。性別やライフスタイルを問わず誰もが「妊活」について正しく学べる環境づくりを進める。

そのキーコンテンツである「知ることから、はじめる。みんなの妊活研修」は、賛同する企業や自治体と連携し、妊活に関する正しい情報の理解を促進し、すべての人が自分に合った選択肢を広げることができる社会を目指すものだ。

研修の最後に村上氏は、「妊活においては自分とパートナーの将来とライフプランを考える中で、お互いをよく理解し、いたわることが大切。子どもを持つかどうかを考えることも、子どもを持たないという選択をすることも妊活の一つ。そのさまざまな選択の一つを職場や家族、周囲の人が認め合う社会をつくることが大事」と語った。

月刊『国際商業』2025年06月号掲載