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細かな改善の積み上げで生産性を向上し続ける
――化粧品業界の現状をどう見ていますか。
鴫原 昨年の取材時にも「不確実性」という言葉を使いましたが、その不確実性がより増しているように感じています。以前であれば、ターゲットとする化粧品ユーザーのニーズがどこにあるか、それに対してどういった提案をしていけばヒットを飛ばせるか、ある程度方向性を見極めることができたと思いますが、「多様性」が当たり前に言われるようになる中で、どの物差しでターゲットを設定するか、業界各社の試行錯誤が続いている状況です。多様化するニーズに合わせて、店頭の製品SKU数も膨大になり、価格帯も広がっています。その中で、現在はプチプラコスメや韓国コスメの需要が高まっており、そうしたアイテムを購入する化粧品ユーザーを取り込める製品の品ぞろえを厚くするストアが増えています。一方で、KOLやインフルエンサーマーケティングに注力し、情報発信で需要を獲得する方向へと舵を切るブランドも出てきています。こうしたブランドはお金をかけて新製品を投入するよりも、既存品の情報発信の仕方を変えて話題喚起を図るなど、効率性を重視する傾向を強めているという話も耳にします。化粧品市場はその二極化になっているように見えます。
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