化粧品・日用品メーカーの2025年3月期第2四半期決算が出そろった。とりわけ好業績を維持し、攻めの姿勢を鮮明にしたのがロート製薬だ。売上高は前年同期比8.8%増の1390億8200万円。国内ではリップクリーム、サプリメント、スキンケア、目薬で販売を伸ばし、海外ではアメリカ、アジア、ヨーロッパが軒並み10%以上の増収になった。営業利益は177億9100万円で15.1%減だが、要因は研究費を前年比24億7400万円も増額したこと。これは付加価値品の逐次投入への意欲の表れであり、ロート製薬の攻勢が続くことを意味する。

同じく増収減益のマンダムも、インドネシア事業の改革で大ナタを振るった。総売上高は5.5%増の391億8100万円、営業利益は12.8%減の14億3300万円。増収要因は、酷暑の長期化でペーパー類が強い「ギャツビー」ブランドが躍進した日本事業で、売上高は9.5%増の218億2400万円、営業利益は82.7%増の11億1400万円と大きく伸びた。一方、減益要因は、コロナ下で発生した流通在庫の増加に悩むインドネシア事業だ。昔の商品が滞留することで、新商品の店頭展開が思うように進まない。そこでマンダムは異例の返品回収に踏み切った。その影響額は期初予想を超え、約10億円に達しているが、来期から最新の商品がスムーズに配荷されることになる。返品回収は今回だけの措置で、来期に持ち越すことはない。つまり、マンダムは膿を一気に処理する決断を下したということだ。

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