価値訴求が通用する市場環境になった

花王は2027年までに売上高1.4倍を目指し、アース製薬は24年秋に新ブランドを立ち上げ、ポーラは高級ホテルアメニティブランドを新発売。化粧品・日用品業界の大手メーカーが業務用ビジネス強化に動くのは、いくつかの理由が重なっている。

一つは国内一般市場の縮小がある。24年7月24日に総務省が発表した人口動態調査によると、24年1月1日時点の日本人数は前年比86万1237人減で、15年連続の減少。1968年の調査開始以来、最大の減少数である。消費財は人口規模が市場規模のベースになるから、国内一般市場の先行きは暗いと言わざるを得ない。特に日用品メーカーは、これまで規模が大きい一般市場に投資を集中してきた。高付加価値化による単価アップを続けているものの、いずれは上限が来るので、国内一般市場の頭打ちに強い危機感がある。

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