2023年は前年から続くエネルギー・原材料価格の高騰の影響に加え、世界情勢の緊張を受け、ドイツの各社は厳しい状況に置かれた。しかし、スキンケア・ヘアケア製品を製造するドイツのグローバルメーカーは、商品の値上げとコスト削減によって難局をうまく切り抜けたようだ。
なかでも「ニベア」ブランドを擁するバイヤスドルフは、ヴィンセント・ワーナリーCEOが「史上最高の年となった」と決算発表会で語るほどの好調だった。その背景には、ここ約10年の経営改革で注力したスキンケアにおいて、数々の人気商品づくりに成功したことに加え、その販売チャネルの拡大がある。既存事業の売り上げは前年比で10.8%増え、過去最高の95億ユーロとなった。事業売買や為替損益を調整した営業利益は9.5%増となり、調整後営業利益率も13.4%と、好調だった前年をさらに上回った。
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