例年通りの2月初め、ユニリーバの2022年決算報告が今年もオンラインで開催された。22年初め、欧米を中心にコロナ禍から回復しつつあった世界の市場は、突然ウクライナで始まった戦争によってエスカレートした原材料やエネルギーの高騰にあえぐ一年だった。だが、そんな状況下でさえも、売り上げ10億ユーロ超を誇る基幹ブランドを14も抱える多国籍消費財ジャイアントは堅調だった。

20年代に入って本社をオランダとするか英国とするかで揺らぎ、21年末にはGSKの一般医薬品事業買収案件でつまずき、株主から厳しく突き上げられ、株価も急落したユニリーバ。21年決算報告では、「組織改革を押し進め、自社ポートフォリオに集中してオーガニック・グロースを目指す」と宣言。そんな中、昨年秋にはCEO4年目のアラン・ジョープ氏の突然の交代が伝えられ波紋を広げた。

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