ピクシーダストテクノロジーズは、同社が提供する超音波スカルプケアデバイス「SonoRepro(ソノリプロ)」において、産後の抜け毛やさまざまな治療の副作用に伴う脱毛症状に悩む人たちに寄り添い、応援するための「超音波ケアの輪を広げよう」プロジェクトをスタートした。

23年12月7日に都内で発表会を開催。同社の村上泰一郎代表取締役社長COOはプロジェクト立ち上げの背景について、「22年11月に『SonoRepro』を発売したところ、当初のメインターゲットであった男性の脱毛以外にも、円形脱毛症の女性から髪の毛が生えてきた、病気の副作用で脱毛した女性から医療用ウィッグを外せそうなど、さまざまなお声をいただいた。そこで気づいたのは、スカルプケア領域が産後ママの脱毛やさまざまな病気の副作用で心に深い悩みを抱えている方々に届いていない現状だ。われわれの超音波の技術を用いて、誰もが自分の髪に自信を持ち、生き生きとした人生を送ることができる世の中を実現したい」と説明した。

同社が実施した調査によると、出産で産後抜け毛・薄毛を経験した女性は約8割に上り、社会復帰に意欲がある産後ママの約4割が産後抜け毛が「女性活躍の障壁になっている」と考えていることがわかった。そこで同プロジェクトでは、アクションの第一弾として、産後ママの髪の悩みに寄り添う体験イベント「ママのこれからを育てる美容室」を東京・有楽町で23年12月15日から22日の期間限定で開催。産後抜け毛・薄毛に悩むママに、「SonoRepro」と美容液をセットにした体験や、専門スタッフによる頭髪カウンセリングを提供した。

また、がんの治療中は脱毛や肌の変化など、さまざまな外見の変化が起こるが、そうした外見の変化に対する医療ケア「アピアランスケア」の医学的・社会的な重要性が世の中にまだ認知されていない現状がある。同プロジェクトでは全国のアピアランスケア団体を対象に、「SonoRepro」の無償モニター募集も開始した。

発表会のトークセッションの前半では、タレントの小倉優子とクレアージュエイジングケアクリニックの浜中聡子総院長が登壇。「出産年齢が上がったり、出産人数が増えてくると、産後脱毛のリカバリーが難しくなる。一方で、早く社会復帰したい女性も増えており、その狭間で悩んでいる方が多くいる。産後は自分のことが後回しになりがちだが、リラクゼーションを大事にしながら、諦めずにケアしてほしい」(浜中氏)、「産後に抜け毛を経験し、鏡を見るたびに気持ちが沈んだ。髪の毛が薄くなっても、治療やケアで良くなるんですね」(小倉)と、産後のケアの重要性を話した。

トークセッションの後半では、ピクシーダストテクノロジーズの星貴之取締役CROが「SonoRepro」の開発秘話について「最初は超音波の力を使って、皮膚にできた傷を早く治す研究をしていた。その過程で超音波で刺激したマウスの毛の生えが良いことに気づいた。そこから育毛の研究が始まり、アンファーさんと大型デバイスを開発し、それを小型化したのが『SonoRepro』だ。超音波技術の活用とともに、持っていて疲れないデザインにもこだわった」と話した。

「SonoRepro」を体験した小倉は、「ポコポコした感じで、全然痛くない。とても軽くて、簡単に続けられそう」と使い心地のよさを語っていた。