パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)の2024年6月期第1四半期業績は、売上高は前年同期比7.5%増の5093億2900万円、営業利益37.8%増の328億8600万円、 経常利益 25.7%増の360億6200万円、親会社株主に帰属する四半期純利益33.4%増の246億900万円と増収増益、第1四半期業績としては過去最高の実績となった。

セグメント別にみると、国内事業は売上高8.3%増の4315億1100万円、営業利益46.8%増の316億5700万円。訪日外国人観光客の増加により、免税売り上げがコロナ前の実績を超えたことや、イベント需要の回復等により、既存店売上高が好調だったことなどが増収増益の要因となっている。

北米事業は売上高4.6%増の582億3000万円、営業利益33.5%減の11億5700万円。金融引締めに伴う円安進行により、売上高は増加したものの、物価上昇によるコストの増加等により販管費が増加したことから、営業利益は減少した。

アジア事業は売上高0.7%減の195億8700万円、営業利益87.3%減の7200万円。内食需要の低迷および物価上昇による買い控え、新規出店による販管費などの増加により、売上高、営業利益とも減少した。

DS事業は、既存店売り上げの伸長と総利益率改善の継続により、売上高3246億円(366億円増)、営業利益189億円(58億円増)と第1四半期として過去最高業績を達成。既存店売り上げは前年同期比110.9%(299億円増)と大きく伸長。外出需要の高まりが継続すると共に、7〜9月を通じて夏の季節品が伸びたことが寄与した。既存店客数も前期比102.1%と好調に推移した。

また、免税売り上げが211億円と通期目標に対して好調に推移。コロナ前も好調だった化粧品などの日用消耗品カテゴリが伸長した。

GMS事業は、売上高1125億円、総利益率の向上や販管費率の改善が継続し営業利益は72億円(33億円増)と大幅増益を達成。既存店売り上げは前年同期比100.3%と横ばい。夏の季節品伸長などが寄与した他、夏物季節品(特に家電、衣料品など)の伸長、化粧品の販売強化による売上増なども改善に貢献した。

利益面では、販管費が前年同期比26億円減と大きく減少し、営業増益に寄与した。テナントおよびMD本部の統合効果に加え、人材配置の適正化により人件費が減少したことが要因だ。

国内事業においては、関東地方に1店舗、近畿地方に1店舗、四国地方に1店舗を開店。海外事業は、シンガポール共和国に1店舗、香港に1店舗、マレーシアに1店舗を開店した。その一方で、国内4店舗、海外1店舗を閉店。この結果、2023年9月末時点における同社グループの総店舗数は、国内616店舗、海外103店舗の合計719店舗(2023年6月末時点 718店舗)となっている。

通期業績予想は、 売上高6.5%増の2兆621億円、営業利益5.5%増の1110億円、経常利益3.2%減 1074億円、親会社株主に帰属する当期純利益0.8%増の667億円と前回公表数値を据え置いた。