アイスタイルの2023年6月期通期決算は、売上高は前年同期比 24.7%増の428億9000万円、営業利益8億1700万円(前年同期は4億5300万円の赤字)、経常利益 4億1000万円(5億9300万円の赤字)、親会社株主に帰属する当期純利益 2億7500万円(5億7100万円の赤字)となり、過去最高の売上高を記録、利益は各段階で黒字転換した。

事業セグメント別にみると、OnPlatform事業は、BeautyService事業の成長に伴い、販売促進サービスを含むブランドキャンペーンが伸長。第4四半期には過去最高の四半期売上高を記録し、売上高8.4%増の79億3500万円、営業利益52.1%増の13億7300万円と増収増益だった。

国内における小売業を中心としたBeautyService事業は、ECが、主力ブランドとの連携による先行販売や限定品販売などOnPlatform事業との連携による施策や、「@cosmeBEAUTYDAY」や「@cosmeSPECIALWEEK」の寄与により、16.3%の増収。店舗は、人流の戻りが著しいことやオンライン・オフラインを一気通貫したブランドキャンペーンにおける販売促進イベントなどにより客数が増え、46.1%の増収だった。結果、売上高は33.4%増の292億2200万円、営業利益313.8%増の13億9700万円となった。

Global事業では、売上高はEC・卸売において中国の越境EC事業が現地ブランドの台頭など市場環境の変化により減収。また、香港店舗では、前期に不採算店舗を3店舗閉店したが、残りの3店舗は堅調に回復してきたことで、事業全体の売り上げは3.5%増の43億9500万円。営業利益は韓国事業の不調により8600万円の赤字となったが、赤字幅は大幅に縮小した。

美容部員を派遣する人材派遣事業と、創業間もない企業も含め幅広い成長ステージの企業に投資する投資育成事業を含むその他事業は、人材派遣事業が、稼働人員の増強を図ったことや新型コロナウイルスの影響が徐々に緩和されたことを受け増収。営業利益は、投資育成事業において営業投資有価証券の減損として3500万円を計上した。これにより、その他事業全体では売上高は43.1%増の13億3800万円、営業利益は前年同期の黒字から1300万円の赤字に転落した。

24年通期業績は、売上高16.6%増の500億円、営業利益46.8%増の12億円、経常利益143.7%増の10億円、 親会社株主に帰属する当期純利益154.3%増の7億円を予想する。