勝ち残りをかけた大手の地盤固めが加速

化粧品受託製造業界は新たな局面を迎えている。これまで研究開発型のODMを強みに成長してきた企業は、長引くコロナ禍で取引先の新製品やリニューアル品の計画がすべてストップしたため、強みとする企画提案ができなかった。新規性の高い商品の開発・製造の受注が極端に少なくなったことで危機感を強めることになった。一方で、安定的な受注が見込めるOEMの重要性が再認識され、国内最大手の日本コルマーをはじめ、研究開発力を高め提案型ODMを進めてきた受託製造会社が、ルーツでもあるOEMに改めて間口を広げ、強固な足場固めに動いている。

研究開発をベースにODMに注力してきた企業は、当然ながらOEMの球数も多くそろえており、OEMだけに重心を置いて事業を展開してきた事業者と異なる奥行きの深さを持っている。国内の化粧品受託製造業界はいよいよ本格的な淘汰の時代に突入する。

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