マンダムの2023年3月期第3四半期連結累計期間の売上高は、前年同期比16.8%増の497億7200万円となった。主な要因として、新型コロナウイルス感染症に対する様々な規制の解除とそれに伴う経済社会活動の正常化が進んだことにより、「ギャツビー」の売上高が増加したことに加えて、円安により海外子会社の売上高の円換算額が増加したことによる。
営業利益は、17億5700万円と前年同期の赤字から一転して黒字化した。売上総利益の増加と、販管費の抑制によるものである。経常利益も23億900万円へと黒字化、親会社株主に帰属する四半期純利益は487.5%増の14億1000万円となった。
セグメントごとの経営成績は次のとおり。
日本における売上高は6.8%増の268億4300万円。主として、昨夏の記録的猛暑の影響により「ギャツビー」の売上高が増加したことによるものである。売上総利益の増加と、販管費の抑制により、営業利益は7億7800万円と黒字化した。
インドネシアにおける売上高は30.7%増の105億5900万円。女性事業の「PIXY」の売上高が増加したことに加えて、円安により売上高の円換算額が増加した。利益面においては、原価率の改善等により、営業損失は3億3500万円と前年同期の8億42万円の営業損失から赤字幅が縮小した。
海外その他は、売上高は31.7%増の123億6900万円。マレーシアをはじめとする東南アジア各国で売上高が回復した。営業利益は売上総利益の増加により737.6%増の13億1400万円となった。
23年3月期通期業績は、売上高13.3%増の650億円、営業利益は、8億円の黒字、経常利益16億円の黒字、親会社株主に帰属する当期純利益は5億円の黒字を見込む。売り上げは前回公表数値を据え置いたが、営業利益は2億円の下方修正、経常利益は2億5000万円の上方修正、親会社株主に帰属する当期純利益は2億5000万円の下方修正。原材料価格高騰の影響を受け、原材料コストが当初予想以上に上昇する見込みであるのに加え、第4四半期においては来期の販売拡大に向けて夏シーズン品の店頭展開を早期に立ち上げることから、原価率の高い夏シーズン品の構成比率が高まり、売上原価が上振れる見込み。加えて、社員のキャリア形成支援のための早期退職にかかる費用として約 6億円を特別損失に計上する予定。 これらの要因により、連結・個別業績の各段階利益につきましては、連結業績の経常利益を除き、当初予想を下回る見込み。連結業績の経常利益は、為替差益の発生および持分法による投資利益の増加により営業外収益が増加し、当初予想を上回る見込み。