日本化粧品工業連合会(以下、粧工連)では、「ISO18861 Cosmetics Sun protection test methods Percentage of water resistance化粧品-日焼け防止効果の試験法―耐水性(SPFの保持率)」の発行に伴い、「日本化粧品工業連合会紫外線防止用効果に対する耐水性測定基準<2021年版>」(以下、本基準)を自主基準として2021年10月15日付で発出、22年12月1日から本基準の基づく新表示が開始され、SPFおよびPA表示とともに消費者がサンスクリーン製品を選択する際の客観的な指標が増えることになる。

これまで紫外線防止効果に対する耐水性については、国際的な測定法が定まっていなかったため、測定法、表記方法とも各企業が自主的に定めた基準に委ねられてきた。しかし、サンスクリーン製品は海水浴やプールなど水の中で使用する機会が多く、化粧品の紫外線防止効果に対する耐水性は重要な役割を占めることから、消費者が商品性能を比較し、適切な商品選択を可能にすることを目的とし、ISO18861の発行を機に本基準を発行することとなった。

粧工連は、これまでも化粧品の紫外線防止効果に係る国際基準の制定や日本におけるSPFおよびUVA防御に関わる試験法および表示の自主基準の制定など、消費者が使いたいシーンに応じて正しくサンスクリーン製品を選択できる環境を提供するために取り組んできており、国際的にはISO/TC217 WG7に積極的に参加し、今回のISO18861の制定にも関わってきた。

本基準は、ISO18861に基づき、サンスクリーン製品に紫外線防御に関わる耐水性効果を表示するためのルールで、表記内容は以下のとおりだ。

<表記内容・方法>

・ISO18861で定められた測定法において「水浴時間」が40分(20分×2回)の場合
『UV耐水性★(UV耐水性☆)』

・ISO18861で定められた測定法において「水浴時間」が80分(20分×4回)の場合
『UV耐水性★★(UV耐水性☆☆)』

※耐水性表記を行う場合は、水浴を行う前のSPF値を併記すること
※星表記は★(塗りつぶし有)、☆(塗りつぶし無)のどちらでもかなわないが、星表記のみ色を変えることは不可とする。