コーセーは9月1日、伊藤忠プラスチックス(東京都千代田区)が取り扱うマスバランスアプローチによるバイオマスPP(ポリプロピレン)を採用すると発表した。

マスバランスアプローチによるバイオマスPPの化粧品容器への採用は、日本の化粧品業界で初めての取り組みとなる。まずは2022年12月1日発売予定の「雪肌精 クリアウェルネス オーバーナイト クリーム」の容器で展開する。

マスバランスアプローチとは、原料から製品への加工・流通工程において、ある特性を持った原料(例:バイオマス由来原料)がそうでない原料(例:石油由来原料)と混合される場合に、その特性を持った原料の投入量に応じて、製品の一部に対してその特性の割り当てを行う手法のこと。例えば、原料に1割のバイオマス由来原料を投入すれば、1割の製品が100%バイオマスプラスチックとみなされる。

雪肌精 クリアウェルネス オーバーナイト クリーム

コーセーグループは、サステナビリティに関する取り組みと2030年までの目標をまとめた「コーセー サステナビリティ プラン」を20年4月に発表し、そのテーマの一つとして「事業活動全体での環境負荷低減」を掲げ、環境負荷の低いプラスチック素材容器の採用やCO2排出量削減などに取り組んでいる。

その一環として、同社を代表するスキンケアブランドであり、サステナビリティ推進活動をけん引する「雪肌精」の「雪肌精 クリアウェルネス オーバーナイト クリーム」の容器の一部に、伊藤忠プラスチックスが取り扱うマスバランスアプローチによるバイオマスグレードを採用する。今後は、同ブランド内の他商品にも採用を拡大していく予定だ。