略歴
フランス・パリ出身。フランスEMリヨン経営博士号―マーケティング・アジアビジネス研究専攻。21歳より日本語の勉強を始め、2001~02年、東京・早稲田大学にて学ぶ。日本の社会や文化に興味を持ち、特にアート(浮世絵、屏風絵、歌舞伎等)の洗練や優雅さを兼ね備えた力強さに魅せられている。
ラグジュアリーブランド「ラ・プレリー」は、矢継ぎ早にブランド初の施策を打ち出し、日本市場で存在感を高めている。その一つがアートとのコラボレーションで、香港出身のデジタル・アーティストのカーラ・チャンと協業。第一弾は「Space between the Light Glows(輝く光の間の空間)」という時間をベースにした動画作品で、これはNFT(非代替性トークン)を活用するラ・プレリー初の試みとなった。デジタルアートへの大胆なチャレンジは、新たな顧客層との出会いを創出するだろう。一方、4月28日にGINZA SIXに新設したフラッグシップストアもブランド初の試み。木や鉱物を多用することで、ブランドの故郷・スイスにあるアルプスの自然を体感できるラグジュアリーな空間を生み出している。そこで提供されるトリートメントは、新客獲得や愛用者育成の大きな武器になるに違いない。2022年1月1日付で、ラ・プレリージャパンの社長に就いたヨアン・フィケ氏に、日本市場への思い、戦略について話を聞いた。
トリートメントルームは顧客獲得の新たな武器
――ラ・プレリーにとって日本市場の位置付けは。
ヨアン・フィケ(以下、フィケ)ラグジュアリーに対する日本のお客さまの期待値は高く、日本市場は大きな可能性を秘めている。世界的に見ても日本は重要な市場と理解されており、フラッグシップストアをオープンできたことは喜ばしいことです。ラ・プレリーは、常にベストな価値をお客さまに提供してきたが、これまで以上に日本のお客さまにはブランドの良さを伝えていきたい。その余地は十分に残っていると思っています。
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