クレンジングバームといえば「DUO(デュオ)」。クレンジングバーム市場の開拓者ともいえるプレミアアンチエイジングは、ECを中心に売り上げを伸ばし、マス広告の展開、流通強化、と順調に生活者に浸透していき、高い認知を持つ一大ブランドへと成長した。この主力ブランドをエンジンに、現在「CANADEL(カナデル)」「sitrana(シトラナ)」といった新たな柱となるブランド育成に取り組む同社の成長の背景、競争優位性、そして今後について、松浦清社長に話を伺った。

スマートフォンの登場、生活者の行動変容の時流を捉えた

――2009年にプレミアアンチエイジングを創業した経緯を教えてください。

松浦 私は元々美容業界の出身ではありません。実家は代々事業を手掛けてきた家系でしたので自分も事業を立ち上げるだろうと漠然と思ってはいました。実家で感じていたビジネスの肌感覚、大学卒業後に就職した外資系保険会社で体得したマーケティング、留学しMBA取得で学んだ経営のビジネススキルをベースにしてコンサルティングや投資ファンド、自身で立ち上げたジュエリービジネスなどで、業界問わず幅広くブランドに携わってきました。創業のきっかけは、リーマンショックでの経験が影響しています。ヘッドハンティングされたQVCジャパンという世界最大手のテレビ通販企業の日本支社に入社していたのですが、そこはリーマンショックで景気が底冷えする中でも実際に高い売り上げを確保していた。景気が悪くなったからといって全ての売り上げがゼロになるわけではなく、その時の生活者のニーズに合致するものに売れ筋がスイッチしていくことを改めて確認するとともに、通販への可能性を目の当たりにしたことが、プレミアアンチエイジングを立ち上げる契機となりました。

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