アインファーマシーズが保有する化粧品ブランド「AYURA(アユーラ)」が、ブランド史上初のフラッグシップショップ「AYURA GINZA」が9月20日にオープンしてから1カ月余りが経過。同ブランドのファンに加え、新客の訪店も着実に増えており、ブランドとの新たな接点として機能し始めている。

「AYURA GINZA」のコンセプトは、「肌が、からだが、心が、癒される。」に設定。さまざまなダメージに「負けない肌」をつくるための特別な癒しの場所として、心地よさとともに得られる満足感、ゆらがない肌に触れるたび感じる安心感を提供する。

2階層の1階にショップを設置。「肌・からだ・心」のバランスを整えて「ダメージに負けない肌」を実現するためのラインアップに加え、同店限定発売のアロマオイルを揃える。また、カウンセリングカウンターも設置しており、アユーラの商品に囲まれた空間でゆったりとしたカウンセリングを受けることが可能だ。

2階には、生命力に満ちた肌に誘う特別なスポットとして「アユーラ ホリスティック サロン」を併設。10月19日に開設以降、アユーラ独自調合のトリートメントオイルとオールハンドの施術で、アユーラならではのホリスティックな心地よさと確かな癒しを提供する。

アユーラのブランドコンセプトである「肌・からだ・心」のバランスを整えるためには、エステの施術は重要な位置づけ。お客の肌に直接トリートメントする場を設置するためには、今回の路面店開設は長年の想いを結実したものでもある。銀座5丁目交差点、中央通りを築地方面に折れてすぐ、GINZA SIXの北側のエスカレーターの真向かいに位置するフラッグシップショップには大きな期待がかかっている。

すでに1カ月以上経過したが、店頭において既存の顧客にフラッグシップショップの開設を伝えたほか、銀座を特集する一般誌とのタイアップおよびそれら雑誌のウェブページでの掲載により広く情報を発信したこともあり、認知はゆっくりではあるが着実に広がっているという。

ショップには松屋銀座に通っていたアユーラのお客が足をのばし訪店するのに加え、銀座に遊びに来た人がふらっと立ち寄るなど、新たなお客との出会いの場となっているようだ。アユーラのファンで、新たにフラッグシップショップを訪れたお客からは、接客カウンターも多くゆっくりカウンセリングしてもらえると好評だ。

また、幅広い年齢層が訪れる銀座の立地ということもあり、「20代の若い女性にもブランドを知ってもらうきっかけになっている」(アユーラ)という。

一方「アユーラ ホリスティック サロン」は、フェイシャル、ボディ、ヘッドとそれぞれメニューを用意し、組み合わせることが可能だ。現状では、店頭の来訪者に伝えるという地道な活動ではあるが、トリートメントルームの開設にほとんどのお客が興味を示し、開設から2週間未満にもかかわらず、体験者も増えてきている。

「体験していただいた方には、アユーラならではの商品や施術のリラックス感を感じていただくことができています」(アユーラ)

着実に認知されつつある「AYURA GINZA」だが、課題がないわけではない。一つには、今後どこに重心を置くかだろう。平日、休日を問わず人通りは多い立地だが、その分競争も激しい。近隣に百貨店、ドラッグストアなどがひしめく中で、存在感を際立たせる工夫が必要となる。商品の買い場としてではなく、商品だけにとどまらない、ブランドの価値や世界観を発信していく場にしていく必要がありそうだ。体験したい、訪れたいと思ってもらえる価値をどれだけ発信できるか。「AYURA GINZA」は、ほかのアユーラの売り場にはない役割を際立たせることが重要になるだろう。