資生堂は、2021年10月18~28日にメキシコ カンクンで開催された化粧品技術を競う世界最大の研究発表会「国際化粧品技術者会連盟カンクン中間大会2021」(IFSCC Conference 2021)で、資生堂 みらい開発研究所の堤も絵(つつみ・もえ)研究員が口頭発表部門の「最優秀賞」を受賞したと発表した。

全285件の研究報告(口頭発表35件、ポスター発表250件)のうち、堤研究員の研究発表「触感をつかさどるメルケル細胞が紐解く美しい肌」が選ばれた。今回の受賞は、隔年開催の「IFSCC Congress」と、その間の年に開催される「IFSCC Conference」を含めると通算29回目(うち最優秀賞は25回)となり、世界の化粧品メーカーの中で最多の受賞回数となる。

資生堂は、中長期経営戦略「WIN 2023 and Beyond」のもと、新たなお客価値創造を目指している。今後もグローバルレベルで高く評価される研究開発力を強みとし、「世界で勝てる日本発のグローバルビューティーカンパニー」を目指して革新的なイノベーション創出に向け挑戦を続けていく考えだ。

「最優秀賞」受賞テーマの概要
受賞テーマ名: 「触感をつかさどるメルケル細胞が紐解く美しい肌」
受賞者: 資生堂 みらい開発研究所 堤も絵(つつみ・もえ)研究員
内容: 触覚を担う細胞であるメルケル細胞に香り受容体が発現し、サンダルウッド様の香りを持つ合成香料により香り受容体が活性化することを、モナステリウム研究所との共同研究によって発見し、ヒト皮膚培養系やヒト皮膚のライブセルイメージング法により証明。さらに、メルケル細胞と接続して触覚を脳に伝える末梢神経がハリやたるみに関連する真皮の構造維持にも関与していることを発見した。これにより、実際に肌に触れることなく、香りによって、メルケル細胞を活性化し、肌状態を改善できる可能性が示された。