VALENTINO BEAUTY(ヴァレンティノ ビューティ)は、日本で本格展開をスタート。11月10日から、その第一弾としてレディー・ガガがアンバサダーを務めるフレグランス「VOCE VIVA(ヴォーチェヴィヴァ)」を発売する。

ヴァレンティノ ビューティはファッションのヴァレンティノと同様に、ピエールパオロ・ピッチョーリ氏がクリエイティブディレクターを務めているブランド。そのピッチョーリ氏の「もし香水が嗅覚以外の感覚を呼び起こすことができたら?」という問いから誕生したヴォーチェヴィヴァは、身に着けることで体も心も解放させる香水だ。

ヴァレンティノ ビューティは、「声」をユニークな感覚であると捉え、その声が真実を語るとき、世界や他者に美しく、そして大きな影響を与えることができるとしている。それが、同フレグランスのインスピレーションであり、“My Voice, My Strength(私の声、私の強さ)”というコンセプトに込めたストーリーそのものだ。

アンバサダーを務めるレディー・ガガもまた、常に違いを称賛し、誰もが自由に声をあげることができる世界をつくることを目指してきた。一人一人の個性と、それぞれが自分の居場所を持つことへ深い敬意を払うレディー・ガガは、いつでも自己称賛しようというヴァレンティノ ビューティの精神を具現化しているといえる。同フレグランスのプロモーション動画では、オリジナルの楽曲も提供しており、世界的なアイコンとしての地位を超えて、あらゆる立場の人々に特別なメッセージを届けようとしている。

トップノートは、イタリア南部で収穫されたベルガモットのエッセンスがきらめくように広がり、甘くてジューシーなイタリアのマンダリンのエッセンスとあわさることで、柔らかさをまとう。そこに、ハートノートのオレンジブロッサムのアブソリュートや、インドで夜明け前に収穫されるモーニング ジャスミン グランディフローラムにより、澄み切った無防備でピュアな雰囲気が加わっていく。最後に、ベースノートにある男性的な香水を専門としてきたクリスタルモスのアコードにより、意外性が追加。それは現代的であり、型破りでカリスマ性のある女性に付きまとう絶妙な緊張感にも似ている。そこにロマンチックな雰囲気を醸し出す暖かくてミルキーなサンダルウッドと、官能的なマダガスカルバニラアブソリュートがプラスされることで、ヴァレンティノ ウーマン特有の、洗練されていながらも型にはまらない、スタイルを物語っている。「これこそが自らを突き動かし、自らに力を与え、さらに人を惹きつける力のある魅力」(ヴァレンティノ ビューティ)だという。

ボトルデザインにも意匠が光る。ピッチョーリ氏は、ヴォーチェヴィヴァのために、わずかにピンクがかった赤「ロッソ ヴァレンティノ」をあつらえた。香水を身に着ける人を明るく称賛するように、彩のある人生を歩もうという、視覚的なメッセージとなっている。

そこにヴァレンティノのアイコンの一つであるロックスタッズが並ぶ。気品がありながらもアグレッシブなイメージのスタッズが、自由奔放で自立した人物像にぴったりのデザインを生みだしている。

ボトルの持つ洗練された職人的なデザイン性と、そしてオートクチュールドレスのような華麗さは、シンプルで精密な「ライン(線)」の組み合わせによるものだ。わずかに丸みを帯びたエッジの、エレガントでなめらかなガラスのブロックの側面には二つのスタッズが刻まれ、グラスの中心は、オートクチュールドレスのシルエットや曲線を連想させる。正方形の側面にスタッズの切込みがあることで、この香りを詰め込んだ黄金のボトルを通過する光が回折。光が屈折するたびに、ボトルのクチュール感が増していくつくりとなっている。

ラインアップは「ヴァレンティノ ヴォーチェ ヴィヴァ オードパルファン」(10ミリリットル・4400円、30ミリリットル・  1万120円、50ミリリットル・1万4850円、100ミリリットル・2万1450円)。取り扱い店舗は「@cosme SHOPPING」「@cosme TOKYO」「ヴァレンティノブティック」となる。

月刊『国際商業』2021年12月号掲載