テレビ東京は、日本最大級の国際的なアートの見本市である「アートフェア東京」を2016年から主催している。これは日本のテレビ局として初のアートフェアへの参画である。テレビ局だからこそできる番組制作を通したPRや「企画券」のチケット販売、サテライト会場企画を次々と実現して新しいファン層を開拓。『新美の巨人たち』、『開運! なんでも鑑定団』、『たけしの誰でもピカソ』など、アートの長寿番組や人気番組を放送してきたテレビ東京ならではの「アートとビジネス」へのアプローチは新鮮であり、話題を集めた。今回は、その立役者である陳賛淑(ちん・ちゃんす)さんにお話を聞いた。

ゲスト
陳賛淑(テレビ東京ビジネス開発局イベント事業部|写真右)

ファシリテーター
菊池麻衣子(「パトロンプロジェクト」代表|写真左)

菊池麻衣子(以下、菊池)「アートフェア東京」自体は2005年から続くイベントですが、テレビ局が主催として入るのは初めてだったとのことですね。どのようなきっかけからスタートされたのでしょうか。

「アートフェア東京2021」ポスタービジュアル。「後援」する100カ国以上の大使館名も並ぶ

陳賛淑(以下、陳)「アートフェア東京」のエグゼクティブ・プロデューサーに、15年に就任された來住尚彦(きし・なおひこ)さんからお声掛けいただきました。実は、來住さんもテレビ局のTBSご出身で、在籍中には数々の事業を手掛けられた方で、「アートフェア東京」をより進化させたいという思いがありました。

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