塩原将志さんは、アートアドバイザーである。1987年に日動画廊に入社し、ギャラリー日動ニューヨークInc.代表を務めた後に独立。2004年にアート・オフィス・シオバラを設立し、現在に至る。アートアドバイザーは、日本ではまだあまりなじみがないが、個人や企業がグローバルスタンダードで価値あるコレクションを築くためには欠かせない役割として世界ではメジャーな存在だ。今回は、塩原さんがアドバイザーを担った企業の「ミスミ・コレクション」と個人の「タグチアートコレクション」の形成について、いわき市立美術館の展示会場にてインタビューした。例えば、タグチアートコレクションは、ミスミグループ創業者の田口弘さんが収集した、世界各地の現代アート作品およそ550点(20年12月時点)からなる一大コレクション。このコレクションの価値は、国境を越えたグローバルな視点で選び抜かれていることにある。リアルタイムで世界中から出色のアーティストや作品情報をキャッチして入手を継続している。それを可能にしているのがアートアドバイザーの存在。世界第一線で活躍するアーティスト、ギャラリスト、コレクター、キュレーターらと情報網を築いて良い作品を見逃さないのである。今回は前編、後編に分けて、アートアドバイザーの価値をひもとく。

タグチ・アートコレクションとのコラボレーション展覧会「Next World―夢みるチカラ」を開催した、いわき市立美術館
撮影:白圡亮次

ゲスト 塩原将志(アート・オフィス・シオバラ代表/アートアドバイザー)

ファシリテーター 菊池麻衣子(「パトロンプロジェクト」主宰)

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