杉田陽平さんは、武蔵野美術大学造形学部油絵科に在学中から頭角を現し、数々のアワードを受賞している。杉田さんの作品を初めて見た人は、並外れた造形と素材のユニークさに引かれる。まさに「発明的」という言葉が似合う作風である。画材が持つ多様な活用法を徹底的に考え抜き、可能性を最大限引き出した表現方法は企業からも注目されており、伊勢丹メンズ館や皮革ブランド「TIDE」(タイド)とのコラボレーション、また、オフィスアートやレストランアートの監修も手掛けている。2020年、アマゾンオリジナル番組「バチェロレッテ・ジャパン」()への参加を皮切りに、メディアにも多く出演され、企業とのコラボレーションも急増している。これは独自の戦略や哲学を持つ杉田さんが地道に活動してきた成果である。

「バチェロレッテ・ジャパン」
「バチェラー・ジャパン」の男女逆転版。独身女性が主役=バチェロレッテとなり、多数の男性たちの中から未来の結婚相手を選び抜く恋愛リアリティー番組

今回は、杉田さんの「アートとビジネス」に対する考え方、プロのアーティストとして生きる新しい道の提言について、そして杉田さんの作品を内装に使ったレストラン「COMODO虎の門」の松本典剛ゼネラルマネージャーにも狙いを聞いた。

ゲスト 杉田陽平 画家・現代美術家(写真左)
ファシリテーター 菊池麻衣子「パトロンプロジェクト」主宰(写真右)

菊池麻衣子(以下、菊池)杉田さんは、かねてより個展を開けば即完売する人気作家でいらっしゃいましたが、ここ半年の間に、企業とコラボレーションされるというニュースがかなり増えていますね。これはアマゾンの番組「バチェロレッテ」に参加されたことも関連していると思われますか。

杉田陽平(以下、杉田)その影響は大きいと思います。2020年の10月から始まった約1カ月の番組なのですが、まず、参加し始めてからインスタグラムのフォロワーが約10万人に激増しました。その後始めたユーチューブチャンネルの登録者数も5万人に迫る勢いです。

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