Artill(アーティル)は「アートで輝かしい平和な未来を創っていく」をコンセプトに、アート事業に取り組む新興企業だ。立ち上げたのは、同社代表取締役社長・三輪昌徳さん。大学院在学時に前身となるONE ART(ワンアート)を設立し、アート系メディアの運営とアプリケーション開発に取り組んできた。大学院修了後は上場企業に入社したが、2019年にアーティルを立ち上げた。主な事業内容はアート作品のオフライン展示やアートに関連したイベントの企画で、理系出身の若き起業家がアートのどのようなところに可能性を見いだしビジネス化しているかに注目が集まっている。
菊池麻衣子(以下、菊池)三輪さんは、なんと大学院工学研究科の修士課程を卒業して2年目、富士フイルムに4カ月勤めたのちにArtill(アーティル)を立ち上げました。驚きのスピード起業を果たしましたが、そもそもアートを中心にしたビジネスを手掛けようと思い立ったきっかけはなんでしょうか。
三輪昌徳(以下、三輪)大学院時代にさかのぼるのですが、理系だったこともあり、学生のうちになにかテクノロジーを生かして事業をスタートしてみたいと思っていました。そのような中、たまたまアートを鑑賞する機会があり、「アートだ!」と直感したのです。まず、アート作品を取り扱うギャラリーが全然オンライン化されていないという点に逆に可能性を感じました。テクノロジーを生かすことで大きな伸びしろが見込めるブルーオーシャンだと思ったのです。また、アート自体の魅力は、“一点もの”であるということ。世界に一つしかないということは、価値が無限で青天井だということです。この発想は、スニーカーなどのヴィンテージものが高値で取引される状況を見て湧いたのですが、アートの方が断然面白い。アーティストも世界中にたくさんいて、それぞれが見たこともないような作品を毎日生み出しています。可能性は計り知れないと思いました。
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