伊勢半グループ「エリザベス」― 時代の変化を捉えた素早いブランド開発を実現

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ポイントメイクのホワイトスペースを攻める

伊勢半グループのエリザベスの積極果敢な動きが話題だ。同社といえば、ふたえまぶた化粧品のパイオニア。非接着式の液体で、あらゆる形状のまぶたに対応する「ラクオリ リキッドフィルム2」は、2020年11月のリニューアル発売を機に、2桁伸長を継続中だ。コロナ対応として、ロングセラーのリップブランド「リトルレディ リュクス」から9月に発売するマットタイプのティントグロスも注目の的。ムースタイプのティントグロスで、ティントの最大の特徴である落ちにくさはそのままに、マットタイプながら唇にうるおいを与える処方を実現しているからだ。とはいえ、エリザベスが注目を集めるのは、既存ブランドの強化だけではなく、野心的な取り組みを矢継ぎ早に行っているからである。

リトルレディ リュクス マットティントグロス

その一つは、21年3月に誕生したジェンダーニュートラルコスメブランド「SHEER’S（シアーズ）」である。メンズコスメでも、ジェンダーレスでもない“ジェンダーニュートラル”をブランドの中心テーマに据え、性別を問わず使えるメイクブランドを目指す異色の存在だ。類似品と大きく異なるのは、商品ラインアップをポイントメイクに絞ってブランドを立ち上げたこと。エリザベス事業本部商品企画部の森口広子副主事は「少し使っただけで変化が分かりやすいというポイントメイクの特徴に着目し、まだ競合もほとんどいない領域だからこそ、あえて挑戦しようと決めました」と説明する。

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