プラスオンアイテムの利用促進で好調

外出頻度を減らすまとめ買い需要による大容量化とプレミアム化に加え、衛生意識の高まりがオーラルケア市場にも大きな変化をもたらしている。2020年は、前年比約1%増と19年までと同様、堅調に成長。しかし、カテゴリー別の内訳を見るとコロナ禍ではっきりと明暗が分かれている。

最も好調だったのが歯間クリーナー市場で、前年比9.9%増と大幅に伸長した。衛生意識の高まりによって、通常のハミガキに加え、口中衛生アイテムをプラスオンする傾向が見られた。ブランド別ではサンスターの「G・U・M(ガム)」がシェアトップを維持する一方で、最も成長率が高かったのがライオンの「NONIO」。マスク着用が常態化し、自らの口臭を気にする人が増えるなか、若者を中心に舌クリーナーを取り入れる消費者が増加。その需要をうまく取り込んだのが、若年層向けオーラルケアブランドのNONIOだった。このNONIOブランドの伸長に加え、クリニカも売り上げが増加。この二つのブランドがけん引してライオンは企業別シェア2位へと上昇した。

19年発売のNONIOの舌ブラシが口臭予防ニーズの高まりで売上増

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