鮮明となったプレステージファースト
資生堂は2月3日、パーソナルケア事業を欧州系大手投資ファンドCVCキャピタル・パートナーズ(以下CVC社)に事業譲渡することを発表した。資生堂およびグループ会社からパーソナルケア事業にかかる資産や負債を国内は会社分割の方法で資生堂が新たに設立する新会社に7月1日付けで承継。同日付で、新会社のすべての株式をCVC社が投資助言を行うファンドが出資しているOriental Beauty Holding(OBH社)に譲渡する。海外事業は展開する10の国および地域の子会社から資産譲渡という形でOBH社の子会社に承継する。資生堂はOBH社の完全親会社であるAsian Personal Care Holdingの株式の35%を取得して合弁事業化し、CVC社と協力して対象事業を運営するスキームとなっている。
譲渡対象ブランドは、UNO、SENKA、TSUBAKI、AG DEO24、シーブリーズ、マシェリ、スーパーマイルド、フィーノ、クユラ、AQUAIRを含む全てのパーソナルケアブランドで、これら対象ブランドの2019年12月期の売上高は1055億9700万円(半分強は日本市場)。資生堂の売上高全体の約9%に相当する。譲渡額は1600億円で、対象事業の19年度実績をベースにするとEBITDA倍率は11倍という。資生堂のパーソナルケア事業ブランドの成長ポテンシャルを高く評価したことがうかがえる。
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