不意を衝く人事発表だった。資生堂は年の瀬の2019年12月27日、魚谷雅彦社長が資生堂ジャパン社長を兼務すると明らかにした。そのわずか1カ月前の11月25日に発表した人事では、資生堂ジャパンは引き続き杉山繁和氏が社長を務め、常務の赤尾一成氏と髙津繁一氏が副社長に昇格するとしていた。それを白紙に戻し、杉山氏は副会長に、そして副社長は置かず、赤尾氏と髙津氏は常務を続けることになった。

この人事には、魚谷社長が日本事業に抱く強い危機感が見え隠れする。資生堂にとって、日本事業は成長戦略の要だ。14年に始まった魚谷体制は、ボーダレスマーケティングを展開。クレ・ド・ポー ボーテ、SHISEIDO、エリクシールなどの主力ブランドは、国内での成長はもとより、日本発のブランドとして中国人を中心にアジアの消費者の心をつかんでいった。18年12月期決算で売上高は1兆円を突破。日本事業も、市場全体が1%の微増のなかで11%増となり、資生堂の躍進を印象付けた。

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