ピジョンの2020年12月期決算は、売上高993億8000万円、営業利益が153億1600万円、経常利益が161億1300万円、当期純利益が106億4300万円ととなり減収減益となった。なお、19年度より1月決算に決算期を変更しており、19年の連結対象期間が2月から12月の11カ月間となっているため、対前期増減率は記載していない。

セグメント別に見ると、日本事業は売上高が449億7700万円、セグメント利益が30億800万円となった。
「ベビー・ママ事業」においては、インバウンド需要の大きな商品群での売り上げが減少。「子育て支援事業」においては、事業所内保育施設等71カ所にてサービスを開始した。「ヘルスケア・介護事業」では、家庭内あるいは介護施設で衛生管理を支援する商品が好調となった。

中国事業は、売上高377億3200万円、セグメント利益126億円となった。
中国本土での回復が早く、主力である哺乳器・乳首をはじめ、基礎研究に注力しているスキンケア商品が堅調に推移。ECでの取り組み強化に伴って、SNSやライブ配信などでコミュニケーションを活性化したのとともに、実店舗でも店頭販促、新商品の配荷促進、病産院活動などの強化も引き続き実施し、顧客接点拡大をすすめた結果、現地通貨ベースでは増収となっている。

シンガポール事業は、売上高121億8400万円、セグメント利益は16億4700万円となった。新型コロナウイルスの影響が大きく、営業活動の自粛が続いた。一方、情報提供および支援を積極的に実施することで、コミュニケーションを推進。今後も中間層向けの商品の開発・投入とともに、マーケティング活動も積極的に展開していく考えだ。

ランシノ事業においては、売上高124億7300万円、セグメント利益13億7000万円。北米では、ECでの販売が好調に水位。一方で、DME(耐久性医療機器)チャネルや病産院チャネルでの搾乳機の販売は厳しい状況が続いた。今後は、北米に加え中国、欧米での事業拡大に向け引き続きECを強化するとともに、マーケティング活動、ブランド強化を推進する。

2021年12月期の業績は、売上高が前期比1.4%増の1008億円、営業利益が7.7%増の165億円、経常利益が3.6%増の167億円、親会社株主に帰属する当期純利益が4.3%増の111億円を計画している。