昨年末をもって自家用車を廃車にした。代わりに買ったのが電動自転車。近所に点在するシェアカーを使うため、折りたためるタイプを選んだ。駐車場まで乗って、トランクに入れる。自転車を駐輪したままはご法度だからだ。妻と娘が乗る電動自転車も用意。コロナ禍だから、というわけではないが、生活スタイルは、もともと好んでいる「シンプル」に近づき始めたのは嬉しい。自転車に乗っていると、気づきが多い。例えばバス停の名前。普段は車で通り過ぎるだけの国道沿いのバス停は、とても不思議な名前で、由来は何だろうかと好奇心が湧く。幼少期に母と歩いた道にあった肉屋はなくなっていたが、ノスタルジックな気分も、また新鮮だった。新型コロナとの付き合いは1年を超えた。マスク着用などの新しい社会ルールにも慣れた。明らかに増えた妻との晩酌も楽しい。人との出会いは減ったように思うが、その分、こんなご時世でもコミュニケーションをよく図ってくれる人たちとは、会話に熱がこもる。そこから知り合いも増えていく。コロナ禍に終わりは見えないが、止まない雨はない。「今」を大切にすることで、公私ともに充実し始めている。21年も毎日、走り続けたい。