生産体制の特徴を生かしアルコール商品で生産拡大
インバウンド消費の消失、マスクの常用で化粧をしない。新型コロナウイルスによる化粧品需要激減の影響を、エア・ウォーター・ゾルもモロに受けた。同社はエアゾールを基幹事業に、化粧品を戦略事業として、2016年に化粧品のOEM受託事業に本格参入を果たした。18年11月に茨城に第二工場を新設。今年3月には新研究所も開設し、OEMから、企画・開発までを行うODMへと化粧品事業の幅を広げた。そんな矢先のコロナショック。だが、これを救ったのは同社ならではの商品開発だった。
コロナ禍では必須の商材、除菌用アルコールの提供だ。09年の新型インフルエンザ流行時に、指定医薬部外品の処方を申請、9種類の認可を受けた。アルコール濃度の高い液体状のものや、ベンザルコニウムを主としたアルコール濃度の低いジェル、エアゾールタイプなど、剤型、処方の異なる多様な除菌用アルコール商品の開発が可能だった。
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