ロート製薬は7月7日、20~50代のアジア人男女93人の唇の状態を観察し解析し、唇の荒れやシワの程度が男性よりも女性の方が顕著であることを突き止めたと発表した。

さらに、男女差を年齢別に解析すると、40代以上の女性では、男性と比べ、荒れやシワの状態が強くなっていることも発見。唇はヒトの顔の印象に強く影響することが知られており、口紅をはじめとした顔料で唇を強調し若々しい印象づくりをするメイクアップは女性の間で一般的に行われている。

その一方で、唇は角層が薄く、バリア機能が未熟であるために皮膚よりもストレスに弱いことが知られているが、唇の状態について男女を比較したものはこれまでほとんど報告がなかったという。また、加齢に伴う唇の変化について男女比較をした報告もほぼなく、同研究は加齢に伴う唇の変化に男女差を見出したものとなる。

女性はメイクアップなどの生活習慣のほかに、皮膚組織が男性と比較して薄く、老化による菲薄化(ひはくか)が進みやすいという生物学的な男性との差異が知られており、今回発見された唇の状態の差の原因と関係することが予想される。唇の男女差研究を進めていくことで、女性の唇の悩み解決に特化したリップケア技術の開発と製品応用が期待される。

ロート製薬は今後、同成果を活用し、女性に特有の唇老化メカニズムの研究を進め、ハリのある魅力的な唇へ導くリップケア製品の開発を進めていく考えだ。