ナリス化粧品は、主力商品「ふきとり化粧水」の2019年度(19年4月~20年3月)の企業別の国内販売動向調査を実施し、国内シェアNo.1であったことを明らかにした。
同社は、15年度(16年8月実施)から、同調査を実施しており、今回の調査で5年連続国内販売シェアが1位であることと、ふきとり化粧水の市場規模が、5年連続拡大基調にあることもわかったという。なお調査は、20年5月に実施し、外部調査機関のTPCマーケティングリサーチによるもの。
ふきとり化粧水の市場規模は、5年前の調査では170億円だったが、16年度は176億円、17年度は194億円、18年度は196億円と順調に拡大し、今回の調査では199億円と、200億円に迫る市場となりつつある。なお、ナリス化粧品のふきとり化粧水の年間売上高は約27億円で、13.6%のシェアを占めている。
ふきとり化粧水は、新規参入メーカーも増加しているが、ナリス化粧品の主力販路である訪問販売では、16年8月から開始した定期購入制度により、ふきとり化粧水の会員数が8万人を超え、確実なリピーターの確保に成功している。また、ふきとり化粧水をメイン商品に据えるスキンケアブランドでは、17年に「マジェスタ」、20年に「ルクエ」のリニューアルを行い、オリジナルのふきとり成分を配合するなど、新規技術を搭載している。その他流通においても、ドラッグストアなどを販路とする「ネイチャーコンク」の伸長も寄与している。
ナリス化粧品の広報は、今回の調査結果を受け「コロナ禍で、化粧品は『売れないものランキング』の上位を占めているようですが、(ふきとり化粧水のように)非常に売れている商品もあります」と強調する。同社は今年3月以降、通常年とは違う売れ行きをしている商品や、コロナ禍により通常とは異なる使われ方をして売れている商品をピックアップし、「マスクの夏を快適に!」「すごもり おうち美容に最適」「コロナ禍の夏を快適に過ごす日焼け止め」「オンラインの表情を生き生きと」といったカテゴリーに分け、既存商品の新たな魅力を打ち出し、お客に訴求している。