ビューティーエクスペリエンスは、全国の美容師ネットワークから得たトレンド情報を発信する「bex トレンドラボ」にて、美容師176人を対象に2020年春夏シーズンに注目するヘアカラーのトレンドに関する調査をインターネットを通じ2月1日~29日に実施し、4月27日に結果を公表した。

トレンドカラー第1位にランクインしたのは、「ベージュ系カラー」。2019年10月に実施したトレンドカラー調査でも第1位を獲得しており、人気が定番化している様子が伺える。女性らしいカラーの王道でもあるが、今季は透明感を意識した色みがトレンド。ベージュを取り入れつつも、ミントベージュなど赤みを抑えることで透明感と柔らかさの両方が手に入るようなミックスカラーも注目されている。

第2位は「ピンク系カラー」、第3位は「オレンジ系カラー」が選ばれた。過去数年は秋冬の寒い時期には温かみのある暖色系カラー、春夏時期にはすっきりとした寒色系カラーがトレンドとなる傾向にあったが、今季は季節を問わず暖色系カラーが圧倒的な人気を見せている。最近では、ビビッドなカラーの需要も高まりを見せており、暖色系と一口に言っても、ダブルカラーの高彩度なピンクやオレンジなど個性豊かな色みが人気を高めている。

2020年春夏シーズンのトレンドカラー第1位は「ベージュ系カラー」

また、「2020年春夏に注目しているカラーデザイン」を質問したところ、第1位は「ダブルカラー」となった。一度髪をブリーチしてからカラーを入れていくカラーデザインの方法で、地毛の色素を抜いてからカラー剤を乗せていくため、元の地毛の色の影響を受けにくく、ハイトーンや発色の良いカラーデザインを楽しむことができる。

第2位は、髪の毛の内側にアクセントとなるカラーを入れる「インナーカラー」。耳の上などにカラーを入れることで、髪を結んだり、動いたりしたときにさりげなくアピールすることができる。第3位はハケで髪の毛の表面に筋を入れるようなイメージでハイライトを入れていくカラーデザインの「バレイヤージュ」。色みを加えていくことで、立体感のあるヘアスタイルが楽しめる。また、ハイライトを数回に分けて入れることで、異なる表情が楽しめるというメリットもある。

SNS上で美容師自身が発色の良いヘアカラーや、SNS映えするヘアスタイルを発信する機会が増えたことに加えて、最近では「鬼滅の刃」などのエンタメトレンドなどから、ダブルカラーを選択する人が増えてきている。カラー剤も進化しており、さまざまなカラーバリエーションが楽しめるようになったことで、この「派手髪ブーム」はますます盛り上がりを見せていきそうだ。

注目のカラーデザインは「ダブルカラー」

最後に、「春夏スタイルとして注目している質感」についてアンケートを取ったところ、第1位は「セミウェット」、第2位は「ナチュラル」、第3位は「ウェット」という結果になった。数年前からトレンドの定番となった「ウェット(濡れ髪)」スタイル。秋冬シーズンから引き続き注目したいスタイルだが、乾燥が気になるシーズンを終えた春夏シーズンは、ほどよい軽さも表現できるナチュラルなスタイルが人気だ。

重くなりすぎないよう、「髪が濡れているのかな?」程度の濡れ加減で仕上げるのが「セミウェット」のポイント。スタイリング剤はミルクタイプやヘアオイル、シアバターなどを選ぶのがベストだ。髪にしっかりとなじませ、束感を作れば毛先がパサついて見えなくなる。ダブルカラーによるベージュ、ピンクといった暖色系カラーとセミウェットスタイルをかけ合わせれば、透明感のあるスタイルが完成する。

おすすめの質感は「セミウェット」