フマキラーでは、新型コロナウイルスと類似するネコ腸コロナウイルスへのウイルス不活化試験を外部試験機関(一般財団法人北里環境科学センター)で実施し、製品3品「フマキラー キッチン用アルコール除菌スプレー」「アルコール除菌プレミアム ウイルシャット」「ウイルシャット ノンアルコール除菌プレミアム」について、その効果を2020年2月19日に確認した。同商品では商品特性上、手指にかかることも想定し、肌へのやさしさを追求した商品づくりを行っている。フマキラーでは新型コロナウイルス流行の影響により、商品が品薄になっている状態であることから、現在、安定的な製品の供給に向け数倍の増産体制を取っている。
※エンベロープウイルス・ノンエンベロープウイルスとは脂質などで構成された膜を持つウイルスであり、この膜がアルコールにより溶解されるため、一般的にアルコールが効きやすいウイルスだ。
【効果を確認した製品】(左から)
・フマキラー キッチン用アルコール除菌スプレー(アルコール濃度49v/v%)
・アルコール除菌プレミアム ウイルシャット(アルコール濃度63v/v%)
・ウイルシャット ノンアルコール除菌プレミアム(アルコール不使用)
【効果が確認された製品について】
〇フマキラー キッチン用アルコール除菌スプレー 製品詳細へ
手指消毒剤と同じアルコールを使用し、天然抗菌成分GSE(グレープフルーツ種子エキス)の添加と、pHを弱酸性にしていることで効力の増加をはかっており、アルコールだけでは効きにくいノンエンベロープウイルスにも効果を発揮。
〇アルコール除菌プレミアム ウイルシャット 製品詳細へ
発酵アルコールとアルカリイオン水、天然抗菌成分GSE(グレープフルーツ種子エキス)の3つの力で、アルコールだけでは効きにくいウイルスをすばやく強力に除去。
〇ウイルシャット ノンアルコール除菌プレミアム 製品詳細へ
天然抗菌成分GSE(グレープフルーツ種子エキス)に、除菌・抗菌効果をサポートするアルカリ成分を組み合わせたパワフル処方なので、ノンアルコール処方でありながら、エンベロープウイルスにもノンエンベロープウイルスにも効果を発揮。
以上3品は、手指に使用する商品ではないが、商品特性上、手指にかかることも想定し、肌へのやさしさを追求した商品づくりを行っている。
【ウイルス不活化試験(TCID50法による確認)】
試験内容:当社製品3品に対してネコ腸コロナウイルスの不活化効果を調べた。
試験方法概要:
<供試ウイルス> ネコ腸コロナウイルス(Feline enteric coronavirus,WSU 79-1683株)
<方法>
①試験品0.9 mLにウイルス液0.1 mLを混合し、10秒作用させた。
②作用後、混合液から0.1 mL採取し、培地で100倍程度に希釈して作用を停止させた。
③②の液を感染価測定用試料の原液としてTCID50法で感染価を測定した。対照(ブランク)の初期感染価は1.1×105 TCID50/mLであった。
試験品 | 感染価 (TCID50/mL) |
減少率 |
---|---|---|
フマキラー キッチン用アルコール除菌スプレー | < 1.3×10 | 99.9%以上 |
アルコール除菌プレミアムウイルシャット | < 1.3×10 | 99.9%以上 |
ウイルシャットノンアルコール除菌プレミアム | < 1.3×10 | 99.9%以上 |
減少率(%):100―(各試験品作用後の感染価/初期感染価)×100
試験品3品において、検出限界の99.9%以上の不活化効果を発揮しており、感染価を大幅に低減させることが確認。