モノからコトへ。全国化粧品小売協同組合連合会(全粧協)の活動がようやく変わり始めた。2019年11月21日に熊本で開いた年次大会で、「化粧健康法プログラム」の概要を発表。2020年1月から美容から健康までをカバーする取り組みがスタートする。年次大会に出席した化粧品専門店の経営者は「2019年末で『KIRYO』が3品を除いて生産終了されると決まった後、新PB開発という声もあったが、そんなもの売れるわけがない。全粧協がモノを売る発想から抜け始めたことは評価したい」と全粧協の動きが変わったことに胸を撫で下ろしている。
化粧健康法プログラムは、資生堂が長年研究してきた美容で健康を目指す化粧療法を生かしたものだ。同社は、化粧をすることで、心、脳、身体にどのような影響があるのかを研究し続けてきた。その知見を全粧協加盟店の店頭でお客に伝えられるようにしたのが、化粧健康法プログラムである。その内容は、美容部員を通じて、簡単なエクササイズを行うもので、モノ売りからコト売りに移行する消費者ニーズに対応していく。専門店は人と人が触れ合う場所と意味を作り出せるので、美容と健康への意識が高いシニア層にアプローチする新しい武器として化粧健康法プログラムは期待されている。20年1月24日の金沢を皮切りに、全国12カ所で化粧健康法プログラム導入セミナーを開催。参加資格は全粧協加盟店のみ。セミナーを受講しなければ、プログラムを利用することはできない。全粧協の松坂典良理事長は、化粧健康法プログラムに並々ならぬ期待を示した。
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