OKIデータの新商品の販売が好調だ。今年春季発売の省スペースに対応した小型のA3カラープリンター「C835dnw」と、LEDラベルプリンター専用機「Pro1050」、「Pro1040」が流通や医療、文教といった特定業種やラベル市場を開拓。今年度上期は売上高が前期比108%、本体販売台数が同108%と前年を上回った。

OKIデータはその国内戦略説明会を11月5日に開催。同社の森孝廣常務執行役員商品事業本部兼国内営業本部長は、「プリンターが同質化している中で当社は量より品質での差別化に努めます。営業担当者のメンテンナンス対応と商品力で長く使っていただき、深く狭いユーザーとの共存共栄を目指します」と意気込みを語った。

左からOKIデータの打林明夫国内営業本部販売推進部部長、森孝廣常務執行役員、会田正史国内営業本部長代理(国内販売戦略説明会)

 

 

 

 

 

 

 

特に「C835dnw」では接続するパソコンのリース期間やシステム周期が伸びていることから、業界初の「7年間無償保証」を打ち出した。7年間または100万ページの耐久性を持つ装置寿命を実現し、障害率は1%前後と圧倒的な低障害率に抑え、長く使える信頼性の高い商品として支持されている。こういったユーザー目線にたった改善点が評価され、従来機に比べて販売台数が15%増、本体平均売価が16%増と文教や医療を中心にユーザーが大きく伸びた。

「Pro1050」、「Pro1040」は、ラベル印刷のボリュームゾーンである五㌅幅以下に特化したLED技術を用いたトナー方式の小型ラベル専用機だ。高額なインクジェットプリンターに比べ、100万円台の価格帯に抑えつつ、フィルムや合成紙まで幅広い用紙に対応したカラーラベル印刷が可能となる。さらに消耗品交換もユーザー自身で簡単に行え、中長期的に大幅なトータルコストの削減効果が高い。またPro1050では、特色ホワイトを使えるので、透明フィルムや色付きラベルへの多彩な印刷表現で商品の容器に貼るラベルの幅を広げる。

例えば、某製造業では自社商品のサイネージラベル印刷用途に導入。印刷品質が良く、視認性やバーコードの読み取り精度が格段に向上したという。

特定業種やラベル印刷の導入が進んでいる(左から「C835dnw」「Pro1050」)

 

 

 

実際、このような点が評価され、すでに今年度上期で海外を中心に約600台の導入が完了。年間販売目標2000台に向けて順調に導入が進んでいる。OKIデータでは品質重視の新規軸の商品を創出。他のプリンターとの明らかな違いを営業担当者が伝えていく構えだ。

7月にはOKIデータショールームをオープン 営業体制を強化している