ファンケルは、20年以上前から肌の弾力維持に重要な役割を果たすコラーゲン全般の研究を進めている。今回、同社の独自成分である「HTCコラーゲン」と、コラーゲンの分解を抑制する「バラつぼみエキス」の組み合わせが、コラーゲンの産生機能を相乗的に高めることを確認。今回、同研究成果が特許を取得した。
「HTCコラーゲン」は、コラーゲンの最小単位であるトリペプチドを多く含み、吸収されやすい大きさのファンケル独自のコラーゲン。一般的なコラーゲンと比べ、コラーゲンを生み出す力が高いことが分かっている。また「バラつぼみエキス」は紫外線や加齢、精神的、肉体的なストレスなどによって活性化されるコラーゲン分解酵素の働きを阻害する働きがあるため、コラーゲンを過剰な分解から守る働きが期待できる。同社はこれらを組み合わせることで、さらなる機能性の向上につながると考え、研究を行ってきた。
「HTCコラーゲン」と「バラつぼみエキス」による肌への効果を確認するため、培養ヒト皮膚線維芽細胞によるⅠ型コラーゲンの産生を促進させる効果を測定した。培養液中に「HTCコラーゲン」と「バラつぼみエキス」、「両成分の組み合わせ」をそれぞれ添加し、Ⅰ型コラーゲン産生量を測定。その結果、各成分を単独で添加した培養液のⅠ型コラーゲンの産生増加量を合計した併用理論値のコラーゲン量より、「両成分の組み合わせ」による併用実測値のコラーゲン量が顕著に上昇することが確認され、組み合わせによる相乗効果が確認した。
同研究で得られた結果について特許出願しており、今回、特許第6553790号「コラーゲン産生促進用組成物」として登録された。この成果を新しい美容食品の開発に応用するなど、ファンケルは今後もコラーゲンをはじめとするアンチエイジング機能に関する研究技術力を高めながら製品の開発に注力していく考えだ。