コーセーは6月7日、山梨県南アルプス市に新生産拠点を建設するにあたり、同社、山梨県、南アルプス市による立地協定と森林整備協定を本社(東京都中央区)内で締結した。
新生産拠点「南アルプス工場(仮称)」は、2021年度に稼働する予定。中長期で安定的に対応できる生産供給と品質管理体制の構築を目指している。南アルプス山脈が育む清澄な水と美しい自然に囲まれた環境下で、ISO22716および化粧品GMPに準拠した生産環境を整える。新たな価値はもちろん、経済性、機能性に優れた環境配慮型の工場にする考えだ。生産するのはスキンケア製品とヘアケア製品が中心となる。
今回、締結した立地協定と森林整備協定は、国連の持続可能な開発目標であるSDGsに貢献することを目指し、三者が連携・協力を行うことを目的としている。
南アルプス工場(仮称)は、「ユネスコエコパーク」として国際的に認定された、豊かな自然に恵まれた南アルプス山麓に立地する。コーセーは、この地で新たに化粧品製造を開始するにあたって、自治体や地域との協力・連携にもとづいた、森林保全を初めとする自然との共生や雇用促進、地域の活性化など、五つのSDGsのゴールを目指していく。それは以下の通り。
6 安全な水とトイレを世界中に
8 働きがいも経済成長も
11 住み続けられるまちづくりを
15 陸の豊かさも守ろう
17 パートナーシップで目標を達成しよう
立地協定は、コーセーの小林一俊社長、長崎幸太郎山梨県知事、 金丸一元南アルプス市長が登壇し、署名。また、森林整備協定は、小林社長、金丸市長、中央森林組合の角田義一代表理事組合長、やまなし森づくりコミッション大柴邦彦会長が登壇し、署名を行った。
以下は、コーセーの小林社長のコメントである。
「私どもの新たな工場建設にあわせ、山梨県、南アルプス市とこうして協定を締結できましたことを大変 嬉しく思うとともに、多大なるご高配を賜りました長崎県知事・金丸市長に、この場をお借りして厚く御礼申し上 げます。42年ぶりの国内工場建設にあたり、南アルプス市を選んだ理由は、同市の清澄な『水』でした。この恩恵を受け、また地域の皆様のご協力をいただきながら、山梨から世界の皆様に支持される商品をお届けし ていく所存です。
本日、立地協定・森林保全協定を締結させていただきましたが、世界的にも SDGs への取り組みが広まる中、当社としても、『環境保全の取り組み』や『地域とのパートナーシップ』など、企業としての責任・役割を超え、山梨県、南アルプス市の皆様と手を携えながら、いっそうの地域の発展・振興、そして美しい 自然環境との共生に努めてまいりたいと思っております」