韓国発スキンケアブランド「numbuzin(ナンバーズイン)」を展開するBENOW JAPAN(ビナウ ジャパン)は、日本市場で初となるテレビCMを2026年5月14日から開始する。ブランドアンバサダーには「なにわ男子」の道枝駿佑を起用。これまでSNS中心で成長してきたが、テレビや雑誌を含めたマス施策も本格化し、認知拡大と顧客層の拡張を図る。2028年に売上高1000億円の達成を見据え、成長フェーズを一段引き上げる狙いだ。

「ナンバーズイン」のブランドアンバサダーに就任した「なにわ男子」の道枝駿佑

BENOW JAPANのキム・デヨン代表は、テレビCM実施の背景について「18年創業のスタートアップだったため、これまで資金面の制約もあり販促活動はSNSを中心に展開していた」と説明。25年度の売上高が前年比29.6%増の350億円と急成長を遂げる中で、28年に1000億円の売り上げ目標を達成するために「もう一段ステップアップしなければならない」との狙いも述べた。

韓国ではテレビ離れが進み、デジタルマーケティングが主流となっている一方、日本は依然としてテレビや雑誌の接触率が高いと分析する。「韓国では雑誌文化がほぼなくなったが、日本は今もテレビ番組や雑誌をよく見ている。国ごとに特化した戦略を取らなければ成功できない」と、日本独自のメディア戦略の必要性を強調した。

同ブランドは韓国コスメの中でも比較的高い年齢層に支持されている点が特徴だ。一般的な韓国コスメブランドが10〜20代中心であるのに対し、ナンバーズインは10〜50代まで幅広い顧客を抱える。キム代表は「トレンド志向ではなく、肌悩み起点で商品を提案してきた結果」と説明する。

特に40〜60代については「SNSだけではリーチしきれない層も多い」とし、テレビCMによる認知拡大に期待を寄せる。「化粧品を使い込んできた世代ほど商品の違いを理解しやすい」とし、若年層中心の韓国コスメとの差別化を図る。テレビCMでは、保湿は第1番、美白は第5番といった肌悩み別に商品を選べる特徴を訴求し、道枝が「ねえ、君は何番?」と問いかける構成とした。

道枝を起用した背景は、「肌が非常に美しく、日本での認知度も高い」とし、スキンケアブランドとしての説得力を担保できる点を評価した。また撮影を通じて、「グローバルでも通用する人柄と才能を持っている」との印象を強めたといい、ブランドの将来的な海外展開も見据えた起用であることを示唆した。

検証型の商品開発で成長を加速

BENOW JAPANのキム・デヨン代表

ビナウは創業から6年で売上高270億円を達成。26年度は500億円以上を目指している。キム代表は成長要因について、「常にお客さまファーストに貫いてきたこと」と強調。創業初期には「どの商品が支持されるか」を検証するため、ナンバーズインで10種のセラムを同時投入し、市場反応を見ながら絞り込む手法を採用したという。「常に正解を探し続けてきた」と振り返った。

売上構成では、ナンバーズインが約6割を占め、約4割がカラーコスメ「fwee(フィー)」となる。20年9月に参入した日本市場でも構成比はほぼ同様で、キム代表は「日本がグローバルで最大規模の市場。韓国以上に売れている」と明かした。現在は約15カ国で展開するが、今後は「単純に国数を増やすのではなく、ブランドの世界観を維持しながら集中展開する」方針だ。

日本市場についてキム代表は「韓国は人口規模の面から海外展開が必須だが、日本は先進国市場として非常に重要」と述べる。「韓国と日本を一体感を持って運営したい」と述べ、23年に立ち上げた日本法人でも正社員採用を積極的に実施している。

同社は現在5ブランドを擁すが、ナンバーズインとフィーに続く第三の柱ブランドの育成も視野に入れる。注力するのは韓国発ボディケア主力の「Knock,(ノック)」で、「ハイブランドのような形で展開したい」と構想を語った。直営店を起点に世界観を訴求する戦略で、日本では2027年初頭のめどに主要商業施設への出店を検討する。

今後はスキンケアを軸に、メイクアップ、美顔器、ファッション、アクセサリーなどへの展開も視野に入れる。「美容に関わるあらゆる事業を手掛けたい」とし、総合ビューティーカンパニーへの進化を目指す。