ナリス化粧品は、約90年にわたり継続してきた角層研究の成果として、角質除去と皮膚バリア機能を併せ持つオリジナル成分「白花豆エキス」を、従来よりも高配合でありながら低温環境下でも安定性を保つ化粧水処方技術として確立し、2025年12月に特許登録に至った。白花豆由来の成分は19年9月に初めて特許登録を行っているが、24年5月にも関連特許を登録しており、今回の技術確立により、より高い効果実感とその人が本来持つ美しさを引き出す角層ケア体験の提供を目指す。

なお、同社では、肌の最外層そのものを「角層」、不要な老化角質のことを「角質」と表現している。

白花豆

同社は、1937年、老化角質を取り除くことで肌に栄養を与えることを目的としたふきとり化粧水「ナリス コンク」を発売して以来、途絶えることなく角層研究を続けてきた。インゲン豆科の植物「白花豆(正式名称:ベニバナインゲン)」に、角質を構成するタンパク質を柔軟にする働きを見いだし、独自成分として開発した処方は2019年に特許登録を行った。さらに研究を進めた結果、白花豆エキスには角質除去するだけでなく、肌のバリア機能を向上させる効果があることも判明している。

初代 ナリス コンク(1937年)

タンパク質を柔軟にする成分としては、アルギニンやハトムギ由来のヨクイニンなどが知られている。同社が見いだした白花豆エキスには、アルギニンと比較して約2倍、ヨクイニンと比較して約1.1倍のふきとり効果があることが分かった。

※1 エキスに含まれるアルギニン量と同濃度で測定

※2 エキス濃度を同程度で測定

また、タンパク質を柔軟にすることで角質をほぐす作用についても確認している。加えて表皮バリア機能を向上させる機能があることも明らかになった。

ヒトの角質に添加。左から「白花豆」・「ヨクイニン」・「精製水」。暗い部分は角質が固まっている部分を表し、暗い部分が少ないほど角質がほぐされている。

特許登録に至った今回の研究は、肌への負担を抑えながら安全に白花豆エキスをより高濃度で配合することを目的とし、「白花豆エキス」「ヨクイニンエキス」「トレハロース」を組み合わせることで従来よりも高配合が可能となった。さらにこの処方は、冬場や寒冷地を想定した低温環境下でも澱や沈殿物が発生しない高い安定性を有している。これにより国内の寒冷地だけでなく、輸送環境が過酷となる海外においても、質の高い角層ケア体験の提供が期待される。

表皮バリア機能向上効果も確認できた。表皮のバリア機能に関わる三つの遺伝子について発現量の変化があった。「トリセルリン」は、表皮の上層にあって細胞間の隙間を閉じ、異物の侵入や水分の喪失を防ぐもの、「ロリクリン」「インボクリン」は共に、角層を丈夫にし、外部刺激や乾燥から皮膚を守る働きがある。白花豆エキスはこれらの働きをより活性化させることが示唆された。